新卒採用において、今や当たり前のように行われているインターンシップ(以下、インターン)。ただ「実施すること」に満足していませんか?
少子化が進み、優秀な学生を確保するのがますます難しくなる中で、インターンは単なる就業体験の場ではなくなりつつあります。
この記事では、(1)インターンが採用にどう影響するのか(2)成功した企業はどんな工夫をしているのか(3)ありがちな失敗とその対策について、わかりやすく解説します。
インターンが採用に与える3つの影響
( 1 )学生の志望度を高める「最初の接点」
就職ナビサイトや企業説明会だけでは伝わらない、リアルな企業の雰囲気や仕事のやりがいを体感できるのがインターンです。
特に長期インターンやプロジェクト型インターンでは、学生が社員と密に関わることで、企業理解が深まり、「ここで働きたい」という志望度アップにつながります。
( 2 )企業側も「見極め」ができる場
早期に学生と接点を持つことで、実際の仕事ぶりや人柄を知ることができるのも大きなメリットです。ESや面接だけではわからない、コミュニケーション力や主体性、カルチャーフィットなどを見極めることができます。
( 3 )採用コストの削減にも貢献
インターンからそのまま内定、内定承諾へとつながるケースも多く、採用プロセスの短縮や広告費の削減など、コスト面でもプラスに働くことがあります。
成功している企業のインターン設計とは?
( 1 )ゴールを明確にしている
「学生に何を伝えたいのか」「どんな学生に参加してほしいのか」を明確にし、そのゴールに合わせて設計されているインターンは、満足度も高く、採用にもつながりやすくなります。
■事例:ITベンチャーA社の場合
採用ターゲットを「自走できる人材」と定め、実際の業務課題を解決するワークショップ型インターンを実施。社員からのフィードバックも行うことで、学生の成長意欲を引き出し、内定承諾率が前年比30%アップ。
( 2 )社員との接点を多く設けている
「誰と働くか」は、学生にとって非常に大きな判断材料です。インターン中に複数の社員と関わる機会を用意している企業は、信頼感や親近感を得やすく、選考に進む確率も高くなります。
事例:メーカーB社の場合
1Dayインターンにも関わらず、座談会・現場社員の講話・個別フィードバックなどを組み込んだ設計により、学生満足度が90%以上を記録。プレエントリー数が前年の1.5倍に。
( 3 )「成長実感」を設計している
参加した学生が「来てよかった」「学びがあった」と感じるプログラムは、SNSでの拡散や口コミにもつながります。
たとえば、チームでの成果発表・社員からの講評・振り返りの時間を取り入れることで、学生自身が気づきを得やすくなります。
よくあるインターンの失敗パターンとその対策
( 1 )採用目的とズレた設計
「会社説明の延長」のような内容では、学生の印象にも残りません。目的が「会社を知ってもらうこと」に偏りすぎていると、採用成果に結びつきにくくなります。
■対策:採用戦略と連動したインターン設計
→ どの段階で、どんな学生を惹きつけ、どう選考に進めるのか。全体設計と結びつけることが重要です。
( 2 )社員の関与が少ない
学生が関わるのが人事担当者のみだと、「現場とのギャップ」を感じてしまうケースもあります。また、単なる「企業説明+ワーク」だけでは、リアリティも伝わりません。
■対策:現場社員を巻き込んだ設計に
→ 若手・中堅社員のリアルな声や、社員とのランチタイムなど、人を通じて企業文化を伝える工夫が効果的です。
( 3 )フィードバックがない
学生にとっては「自分がどう評価されたか」「何が良くて、何が課題か」が気になるポイントです。何のフィードバックもないと、インターン後の成長につながりません。
■対策:必ずフィードバックの時間を設ける
→ 一人ひとりに丁寧なフィードバックを行うことで、学生の満足度が上がり、企業に対する信頼感も高まります。
インターン参加学生の声から見る改善点
実際に、過去インターンに参加した学生からは、以下のような意見が多く寄せられています。
「社員さんともっと話したかった」
「自分の強み・弱みがわからないまま終わった」
「グループワークが抽象的で学びがなかった」
こうした声は、学生が本当に求めている体験や成長機会に、企業側がまだ応えきれていないことを示しています。
■対応策:
・社員との交流時間は多めに確保
・グループワークには明確な目的とフィードバックを
・終了後に学生へのアンケートを実施し、改善に活かす
採用につなげるためにはインターン後の”フォロー”がカギ
インターン後に音沙汰がないと、学生の温度感は一気に下がってしまいます。
■効果的なフォロー施策:
・サンクスメール+個別フィードバックの送付
・参加者限定イベント(OB座談会など)への招待
・次ステップ(早期選考、座談会など)の案内
こうした継続的な接点を通じて、「この会社は自分を大切にしてくれる」と感じさせることが重要です。
細やかなフォローは外注するという選択肢も
社内リソースが足りない場合は、採用代行(RPO)を活用するのも一つの手です。
採用代行でできること:
・応募者管理や日程調整などの事務局業務
・学生スカウトや集客施策の実行
・リマインド連絡 など
「折角、インターンをつくったのにその後の対応が間に合わない」。そんな時は採用のBPOに特化した専門の業者に力を借りると良いでしょう。
インターンは「未来の仲間」を育てる場
インターンは、単に「知ってもらう」ための場ではなく、企業と学生が本音で向き合い、未来の仲間を育てるプロセスです。
今後、採用競争はさらに激化していきます。その中で、
・ターゲットに刺さる内容か
・現場との接点は十分か
・学びと成長を感じさせる設計になっているか
この3点を常に意識することで、インターンを「採用成果に直結する施策」へと昇華させることができるでしょう。
「とりあえず毎年やっているから」と続けてきたインターンも、少し見直すだけで採用効果が劇的に変わることがあります。
貴社のインターンは、学生にとって「また会いたいと思える企業」になっていますか?
もし少しでも不安があるようでしたら、ぜひ今一度、設計の見直しをおすすめします。