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採用サイトの「色」、統一できていますか?採用ブランディングで確認したい5つのポイント

採用サイトの「色」、統一できていますか?採用ブランディングで確認したい5つのポイント

「自社の採用サイトを見直したいものの、どこから手をつければよいか分からない」
「会社案内・採用サイト・説明会資料でデザインの雰囲気が異なっている」
このような課題を抱えている採用担当者は、まずコーポレートカラーの使い方を確認してみてください。

コーポレートカラーとは、企業を象徴する色のことです。
ロゴだけではなく、コーポレートサイトや採用サイト・会社案内・説明会資料・イベントブースなど、企業が発信するさまざまな制作物に使用されます。

採用ブランディングでは、仕事内容や待遇や働く人の魅力を伝えることが欠かせません。
ただし、学生が企業に抱く印象は文章だけでつくられるものではなく、色・写真・レイアウトなどの視覚的な要素からも影響を受けます。

そのため、コーポレートカラーは単なる装飾ではありません。
複数の接点で一貫した印象をつくり、自社らしさを覚えてもらうための大切な要素です。

本記事では、採用ブランディングの観点からコーポレートカラーを見直す際のチェックポイントを5つ紹介します。

採用ブランディングとは、自社で働く魅力や価値観を整理し、採用したい人材に一貫して伝える取り組みです。

その対象は、採用サイトに掲載する文章だけではありません。
色・ロゴ・写真・デザイン・社員の話し方・選考中の対応など、学生が企業に触れる体験全体が採用ブランドを形づくります。

なかでも色は、企業の印象を直感的に伝えやすい要素です。

2025年に公表された川俣久志氏・権純鎬氏の研究では、ブランドロゴの配色がブランド・パーソナリティーの知覚に影響し、配色とブランド・パーソナリティーが合っている場合に、ブランドに対する評価が高まることが示されています。
また、ウェブサイトの配色だけを変えて信頼性を評価した海外の実験では、色によってサイトへの信頼感に違いが生じました。
一方で、色の影響は、サイトを信頼するほかの理由と比べると限定的だったことも報告されています。

色を変える=採用が成功するということではありませんが、サイト全体の印象を支える一つの要素にはなるということです。

企業との出会い方が多様化している

学生が企業を知る入口は、就職情報サイトやスカウト・インターンシップ・合同企業説明会、SNSなどに分散しています。

マイナビが2025年10月に、2026年3月卒業予定の大学生・大学院生1,105名を対象に実施した調査では、入社意思が最も高い企業を知った方法として「就職情報サイト」が28.5%で最多、「インターンシップ・仕事体験」が17.7%と続きました。
採用サイトが最初の接点になるとは限らないことが分かります。

一方で、企業名を知った学生が、事業内容・働き方・募集要項などを確認するためにコーポレートサイトや採用サイトを訪れることは十分に考えられます。

統一感が企業イメージの定着を助ける

学生は、就職情報サイトで会社を知り→採用サイトで詳しく調べ→説明会で話を聞く、といったように、複数の接点を行き来します。
そのたびに色やデザインが大きく変わると、同じ企業から発信された情報であることが伝わりにくくなります。

反対に、どの接点でも共通する色や雰囲気が使われていれば、企業名やロゴを思い出すきっかけになります。
採用サイトだけをきれいに整えるのではなく、学生が接する情報全体を見渡すことが必要です。

1.コーポレートサイトと採用サイトの色がつながっているか

最初に確認したいのは、コーポレートサイトと採用サイトの関係です。

採用サイトを別の制作会社へ依頼したり、数年間にわたり部分的な改修を重ねたりすると、コーポレートサイトとのデザインや色味にズレが生じることがあります。
たとえば、「採用サイトは明るく親しみやすいトーン」「コーポレートサイトは濃い色を基調とした堅いデザイン」のように、両者の世界観がかけ離れてしまうケースです。

採用サイトに独自性を持たせること自体に問題はありません。
採用したい人物や伝えたい働き方に合わせて、コーポレートサイトよりも柔らかい表現を採用する方法もあります。

ただし、企業ロゴの扱い・メインカラー・見出しやボタンの色など、共通させる部分は決めておく必要があります。
採用サイトからコーポレートサイトへ移動したときに、別の会社のサイトへ来たように感じないかを確認してください。

スマートフォンで両方のサイトを開き、画面を並べて比較すると、違いを見つけやすくなります。

2.採用サイト内のページごとに色がばらついていないか

トップページはコーポレートカラーで整っていても、社員紹介・事業紹介・募集要項・エントリーページへ進むと、色の使い方が変わっているケースがあります。
採用サイト内では、少なくとも次の要素を確認します。

■ 見出し
■ 背景
■ ボタン
■ リンク
■ 図表やアイコン
■ 写真に重ねる文字や装飾
■ エントリーを促す部分

使用する色が少なすぎると情報の違いが分かりにくくなり、単調な画面になる場合もあるため、すべてを一色にする必要はありません。
メインカラーに加えて、背景に使用する補助色・エントリーボタンなどに使用する強調色を決めておくと、ページごとのばらつきを抑えやすくなります。
それぞれの色を「どこで、何のために使うか」まで定めておくことがポイントです。

たとえば、エントリーボタンの色がページによって変わると、学生はどこを押せばよいのか判断しにくくなります。
反対に、行動を促すボタンを同じ色に統一すれば、サイト内を移動しても操作方法を理解しやすくなります。

3.採用サイトと説明会資料、チラシ、イベントブースが統一されているか

採用サイトの外にも確認範囲を広げてみましょう。

学生が接する採用ツールには、会社案内・説明会資料・求人広告・スカウトメール・SNS・動画・イベントブース・配布用チラシなどがあります。
制作時期や担当者が異なると、それぞれが別々の色やデザインになりがちです。

たとえば、採用サイトは青を基調としているのに、合同企業説明会のブースは赤、説明会資料は緑という状態では、企業としての印象を積み重ねにくくなります。

特に、採用サイトをリニューアルした後は注意が必要です。
ウェブサイトだけが新しいデザインに切り替わり、以前の会社案内や説明会資料がそのまま使われていることがあります。
採用ツールを一度並べ、ロゴ・メインカラー・写真の雰囲気・文字の見せ方を比較してみてください。
すべてを同じデザインに作り直さなくても、表紙・見出し・主要な図形の色を合わせるだけで、まとまりは生まれます。

4.色が自社の採用メッセージと合っているか

コーポレートカラーを使っていても、その見せ方が採用メッセージと合っていなければ、自社らしさは十分に伝わりません。

ここで注意したいのは、「青は誠実」「赤は情熱」といった一般的なイメージだけで配色を決めないことです。
色から受ける印象は、組み合わせ・明るさ・使用する面積・写真・業種・見る人の経験などによって変わります。

先ほど紹介した研究でも、「近い色相を組み合わせた配色は洗練された印象」「反対色に近い配色は活気のある印象」と結びつき、伝えたいブランドの個性と配色が合うことで評価が高まると報告されています。

採用サイトを見直す際は、最初に「学生へどのような会社だと感じてほしいか」を言葉にしてください。
「安定した環境で長く働ける会社」と伝えたいのか、「若手が新しいことに挑戦できる会社」と伝えたいのかによって、同じコーポレートカラーでも見せ方は変わります。

また、写真や文章との組み合わせも欠かせません。
「社員同士の距離が近い」と説明しながら、人物がほとんど登場せず、無機質な色と建物の写真だけで構成されていれば、メッセージとの間にずれが生じます。
色だけを単独で評価するのではなく、採用メッセージ・写真・言葉・余白・図形を含めた全体の印象を確認しましょう。

5.見やすさや操作のしやすさが損なわれていないか

コーポレートカラーを守ることに意識が向きすぎると、文字が読みにくくなったり、ボタンを見つけにくくなったりすることがあります。

たとえば、淡いコーポレートカラーの背景に白い文字を載せると、デザインは統一されていても十分な読みやすさを確保できません。

ウェブコンテンツのアクセシビリティに関する国際的な基準であるWCAG 2.2では、通常サイズの文字と背景について、原則として4.5対1以上のコントラスト比が基準として示されています。
コントラスト比とは、文字と背景の明るさの差を数値で表したものです。

また、「エラーは赤」「完了は緑」というように、色の違いだけで情報を伝える方法にも注意が必要です。
W3Cは、色を正確に見分けられない人にも内容が伝わるよう、文字やアイコンなど、色以外の手掛かりを加えることを示しています。
採用サイトでは、次の点を実際の画面で確認します。

■ スマートフォンでも文字を読めるか
■ 背景と文字の色に十分な差があるか
■ エントリーや説明会予約のボタンを見つけられるか
■ リンクが本文と区別できるか
■ 写真の上に載せた文字が読みにくくないか
■ 色を使わなくてもエラーや選択状態が分かるか

採用サイトの目的は、コーポレートカラーを目立たせることではありません。
学生が必要な情報を理解し、説明会予約やエントリーへ迷わず進めることを優先してください。

運用しやすいルールとしてまとめる

見直した内容を継続して運用するためには、担当者だけが分かる状態にしないことが大切です。

本格的なブランドガイドラインを作成するのが難しい場合は、まず1~2ページ程度の簡単なルールにまとめます。
記載しておきたい項目は次のとおりです。

■ メインカラーのカラーコード
■ 背景などに使用する補助色
■ ボタンなどに使用する強調色
■ それぞれの色を使用する場所
■ ロゴの使用方法と余白
■ 使用を避ける配色
■ 文字と背景の組み合わせ例
■ 採用サイトや資料の見本

社内外で共有できる形に整える

印刷物ではCMYK、ウェブサイトではRGBやHEXなど、用途によって色の指定方法が異なります。
制作会社や印刷会社へ依頼する場合も、色の見本だけではなく数値を共有すると、仕上がりのずれを抑えられます。

採用担当者だけで決めるのではなく、広報・マーケティング・経営層など、社内でブランドを管理する部門にも確認しておきましょう。

見た目ではなく学生の行動で評価する

コーポレートカラーを整えた後は、「きれいになった」という感想だけで評価せず、学生の行動に変化があったかを確認します。

採用サイトであれば、エントリーボタンのクリック率・説明会予約ページへの遷移率・途中離脱が多いページ・スマートフォンでの表示状況などが確認項目です。
説明会やイベントでは、参加後アンケートに「会社の特徴が伝わったか」「資料は見やすかったか」といった質問を加える方法もあります。
ただし、「青いデザインをどう感じたか」のように色だけを尋ねても、採用成果との関係は判断しにくいものです。
採用メッセージが伝わったか・企業への理解が深まったか・次の行動へ進みやすかったかという観点で評価してください。

数値の変化を正しく読み取る

リニューアル前後を比較する場合は、色だけでなく、掲載内容・流入経路・募集職種・採用時期などが変わっていないかも確認します。
複数の条件が同時に変わっていると、数値の変化をコーポレートカラーだけの効果とは判断できません。

【まとめ】
採用ブランディングにおけるコーポレートカラーは、学生に自社らしい印象を伝え、複数の採用接点をつなぐ役割を持っています。
見直す際は、次の5点を確認してください。

1. コーポレートサイトと採用サイトにつながりがあるか
2. 採用サイト内のページで色が統一されているか
3. 説明会資料やイベントブースにも反映されているか
4. 採用メッセージと配色が合っているか
5. 読みやすさや操作性を損なっていないか

最初からすべての制作物を作り直す必要はありません。
まずは学生が目にする採用ツールを並べ、色やデザインが大きく異なる箇所を洗い出すところから始めましょう。
採用サイト・説明会資料・求人広告などを複数の担当者や制作会社が扱っている場合は、簡単な色のルールを共有するだけでも、発信のばらつきを減らせます。

自社で採用メッセージや制作物の整理を進めることが難しい場合は、採用ブランディングや採用プロモーションを扱う支援会社へ相談する方法もあります。
ジーズコンサルティングでは、採用計画の整理から採用ツールの企画・制作、運用まで、企業の状況に合わせた採用支援を行っています。

< 出典 >
株式会社マイナビ
「2026年卒 大学生キャリア意向調査10月中旬<就職活動・進路決定>」

株式会社キャリタス
「2023年卒『採用ホームページ好感度ランキング』発表~採用ホームページに関する調査」

川俣久志、権純鎬
「The effect of the congruence of color scheme in brand logo and brand personality on brand attitude」

Wouter A. Alberts、Thea van der Geest
「Color matters: color as trustworthiness cue in web sites」

W3C Web Accessibility Initiative
「Understanding Success Criterion 1.4.3: Contrast(Minimum)」
「Understanding Success Criterion 1.4.1: Use of Color」

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