【内定辞退、実は“面接”が原因かも? 】
新卒・中途問わず、せっかく出会えた優秀な候補者に辞退されてしまう…。採用担当者として、こんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
「条件は他社と変わらないのに、なぜうちは選ばれないんだろう?」
その答えは、“面接”に隠れているかもしれません。
この記事では、辞退されない面接をテーマに、候補者に「ここで働きたい」と思ってもらえる面接の設計方法と、現場で実践できる工夫を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
面接が“選考”から“口説き”の場へと変わってきた理由 候補者優位の売り手市場が続く
少子高齢化による人材不足により、企業間の採用競争は激化しています。特に若手層やデジタル系人材では、「選ばれる側」から「選ぶ側」へと候補者の立場が変化しています。
つまり、面接は企業が一方的に評価する場ではなく、候補者に選んでもらうための“プレゼンの場”にもなってきているのです。
他社との差は「人」で決まる時代
給与や福利厚生などの条件面だけでは、なかなか他社と差別化できないのが現実。 そこで重要になってくるのが、「面接官の印象」「話の聞き方」「会社の雰囲気」など、人の部分です。
面接官が候補者としっかり向き合い、共感し、誠実に対応することで、「この会社で働きたい」という気持ちが芽生えるのです。
候補者に選ばれる面接のポイント5つ
ここからは、候補者の心をつかむために押さえておきたいポイントを5つ紹介します。人事1年目の方でもすぐに実践できる内容です。
1. 雰囲気づくりは最初の3分が勝負
面接に入る前の「入り口対応」は非常に重要です。候補者は緊張していますので、笑顔でアイスブレイクすることで、場の空気が一気に和らぎます。
- 雑談で天気やニュースに触れる
- 応募してくれたお礼を伝える
- リラックスしてもらえる一言を添える
「この会社、なんか感じがいいな」と思ってもらえるスタートを切りましょう。
2. 一方的な質問はNG。対話のキャッチボールを意識
面接=質問攻め、というスタイルはもう古いかもしれません。候補者との信頼関係を築くには、双方向のコミュニケーションが必要です。
例えば、
「この質問に答えてもらう前に、少し背景を説明しますね」
「逆に○○さんから見た××についても、ぜひ教えてください」
といった工夫で、「話を引き出す」姿勢が伝わります。
3. 求める人物像は具体的に伝える
「柔軟性がある方」「前向きな方」といった抽象的な言葉では、候補者は自分が合っているのか判断できません。
- なぜその資質が必要なのか
- どんなシーンで活かされるのか
- 先輩社員にはどんな人がいるのか
など、自社における具体的なイメージを添えて伝えることで、納得感と安心感を持ってもらえます。
4. 「会社の悪い面」もあえて伝える
会社の魅力を伝えることは大切ですが、良い面だけを強調すると「本当かな?」と不信感につながることも。
- 業界特有の大変さ
- 成長フェーズでの混乱
- 評価制度に関する課題
なども、誠実に、前向きな視点で伝えることで、「信頼できる会社だ」と感じてもらえます。
5. 面接後のフォローが辞退率を左右する
面接後、数日間連絡がないと候補者の気持ちは冷めていきます。選考結果の通知だけでなく、
- 面接のお礼メール
- 話題に出たことへの補足資料
- 社内の雰囲気がわかる写真
などを送ると、熱量を保ったまま内定へつなげやすくなります。
面接設計の基本ステップ~準備編~
辞退されない面接の実現には、面接官の事前準備が欠かせません。以下のステップを参考に、面接設計を見直してみましょう。
ステップ1:評価ポイントを明確にする
面接官ごとに評価基準がブレてしまうと、「なんとなく印象が良かったから採用」といった属人的な判断になりがちです。
- 採用要件を整理する
- どの質問で何を見ているのか明確にする
- 評価項目を共通言語化する
この3つが揃うことで、面接の精度がぐっと上がります。
ステップ2:質問内容と順番を設計する
どんな順番で、どんな質問をするかによって、面接の印象は大きく変わります。おすすめは「アイスブレイク → 経歴確認 → 深掘り質問 → 逆質問タイム」の流れです。
- 重複質問を減らす
- 応募書類を事前に読み込む
- 回答から次の質問を柔軟に展開する
このように、一貫性と流れを意識することが重要です。
現場社員を巻き込むことで面接の説得力が増す 「リアルな声」が志望度アップに直結
人事担当だけでなく、現場社員が面接や座談会に登場することで、候補者の志望度が一気に上がるケースは多くあります。
- 実際の仕事内容を具体的に話してもらう
- 「どんな人と働くのか」が伝わる
- 職場の雰囲気や人間関係のリアルな話が聞ける
こうした要素は、会社のパンフレットでは伝えきれない「生の情報」です。
現場巻き込みのコツ
「現場は忙しくて協力を得にくい…」という悩みもよく聞きます。そんな時は、以下のような工夫が有効です。
- 協力のお礼を明確に伝える(評価や報奨制度と連動させる)
- 面接内容をテンプレ化して準備の負担を減らす
- 同席ではなく、事前インタビュー内容を共有するだけでもOK
巻き込むハードルを下げ、“一緒に採用する文化”を作っていくことがカギです。
辞退されないための面接後フォロー体制 フィードバックの伝え方で印象が変わる
選考結果を伝える際、単なる「合否」ではなく、理由や今後への期待も伝えることで、候補者のモチベーションは大きく変わります。
- なぜ評価されたのか
- 不安に感じた点へのフォロー
- 入社後に期待すること
このような視点を取り入れることで、「自分をちゃんと見てくれている」と感じてもらえます。
逆質問への回答は“資料化”も効果的
面接時に出た逆質問への回答を、丁寧に資料化して送ると、候補者の満足度が高まります。
たとえば、
- キャリアパス例の図解
- 評価制度の仕組み
- 若手社員の1日の流れ
など、「具体的に知りたかった部分」が資料で届くと、他社との差別化にもつながります。
面接の質を高めるための社内研修も有効
面接官が複数いる場合、一定のクオリティを保つための社内研修も欠かせません。特に初めて面接に携わる社員には、基本マナーや質問の意図などを丁寧に伝える必要があります。
- 研修で扱うべき内容の例
- 面接の目的と流れ
- 候補者に与える印象の重要性
- NG質問とその背景(労基法やコンプライアンス)
人事主導で継続的に研修を実施することで、採用活動全体の質が底上げされます。
【面接を変えれば、採用が変わる】
「面接」は単なる選考の場ではなく、企業の魅力を伝え、候補者の未来をイメージしてもらう場です。 人事経験が浅くても、面接の設計と運用を少し見直すだけで、辞退率は確実に下げられます。
最後に、本記事のポイントを振り返りましょう。
▽ 辞退されない面接のために押さえるべき7つのポイント
・面接冒頭の印象づくりに力を入れる
・対話のキャッチボールを意識した進行
・求める人物像を具体的に伝える
・誠実にネガティブ情報も開示
・面接後の迅速なフォロー体制を整える
・現場社員を巻き込み“リアル”を伝える
・面接官の質を高める社内研修を実施する
「この会社で働きたい」と思ってもらえる面接をつくることが、採用成功の第一歩です。 一つひとつ丁寧に見直しながら、自社らしい魅力ある面接を実現していきましょう。