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【背景と対策を知る】内定辞退が多い理由は“フォロー不足”?辞退率を下げる方法

【背景と対策を知る】内定辞退が多い理由は“フォロー不足”?辞退率を下げる方法

採用活動を進める中で、「内定を出しても、辞退されてしまう…」「どうして入社を決めてもらえないんだろう…」、そんなお悩みはありませんか?
せっかく時間をかけて選考を行い、内定まで進んだ応募者。その方が最終的に辞退してしまうのは、とても残念なことですよね。
実は、内定辞退が起きる原因のひとつに“フォロー不足”があると言われています。
この記事では、内定辞退の背景と、辞退率を下げるための具体的な対策についてお伝えします。

まずは、なぜ内定辞退が起こるのか、最近の採用環境から見ていきましょう。

( 1 )応募者側の選択肢が増えている
現在の採用市場では、求職者や学生が複数の企業から内定を得ることが当たり前になっています。
企業が「選ばれる立場」であるという認識が、ますます重要になってきているのです。
そのため、単に内定を出すだけではなく、「この会社に入りたい」と思ってもらうための継続的なアプローチや信頼関係の構築が欠かせません。

( 2 )情報が多すぎて迷いやすくなっている
ネットやSNSでさまざまな企業情報を手軽に得られる一方で、判断材料が多くなりすぎて迷ってしまう応募者も少なくありません。
「良さそうに見えたけれど、実際はどうなの?」「他の会社の方が自分に合っているかも…」
そんな迷いや不安が、内定辞退のきっかけになることもあります。

ここでは、実際によくある内定辞退の理由をいくつかご紹介します。

( 1 )他社に魅力を感じた
給与、福利厚生、勤務地、社風など、条件を比べたうえで他社のほうが魅力的に感じたという理由です。
比較対象があるからこそ、自社のアピールが十分でなければ辞退につながってしまいます。

( 2 )入社後のイメージが持てなかった
会社説明会や面接だけでは、職場の雰囲気や業務内容がわかりづらいこともあります。
その結果、「自分に合わないかも」と不安になり、辞退を選ぶケースも。

( 3 )内定後の連絡が少なく、不安になった
選考中は丁寧に対応していたのに、内定後は連絡が途絶えてしまった…。
このような“フォローのギャップ”があると、応募者は「本当に歓迎されているのだろうか」と不安になってしまいます。

( 4 )周囲からの反対やアドバイスの影響
家族や友人、学校の先生など、周囲の意見によって気持ちが変わることもあります。
特に新卒の場合は、保護者の理解やサポートが入社決定に大きく影響することがあります。

では、なぜフォローが不足すると辞退が起きやすくなるのでしょうか?

■内定後は“心変わり”が起きやすい時期
内定をもらった直後の応募者は、一見安心しているように見えますが、実は気持ちが揺らぎやすいタイミングでもあります。
そのため、フォローを怠ると、他社のアプローチや周囲の意見で気持ちが変わってしまうことも。

■企業からの“熱量”が伝わらなくなる
内定を出した後に連絡が少ないと、「本当に歓迎してくれているのかな?」「放置されている気がする」と感じる応募者もいます。
選考中と変わらない熱量で関わることが、気持ちの離脱を防ぐポイントです。

では、内定辞退を防ぐためには、どのタイミングでどんなフォローを行えばよいのでしょうか?

タイミング①:内定通知直後
内定を伝える際は、単なる「お知らせ」ではなく、感情を込めたコミュニケーションが大切です。
たとえば…
・電話で直接「おめでとうございます」と伝える
・面談を設けて、不安や疑問に答える
・お祝いメッセージカードを送る など
“あなたに入社してほしい”という気持ちが伝わる工夫が有効です。

タイミング②:承諾後〜入社までの間
この期間は、応募者の気持ちが最も揺れやすくなる時期です。定期的な連絡を通して、関係性を維持することがポイントです。
・メールやLINEで近況を聞く
・社員との座談会や懇親イベントを開催する
・オフィス見学や業務体験を案内する
こうした取り組みによって、会社とのつながりを実感してもらえます。

タイミング③:他社と比較して迷っている時期
応募者が複数内定を得ていることが分かった場合、自社の魅力が伝わる情報提供を意識しましょう。
・実際の働き方がわかる社員インタビューを紹介
・キャリア支援制度や研修体制を説明
・入社後のリアルな1日の流れを共有
「この会社なら、自分が成長できそう」と感じてもらえる内容がカギです。

ここでは、辞退率を下げるためにできる実践的な取り組みをいくつかご紹介します。

1. 内定者向けイベントを企画する
内定者同士や社員との交流を通して、安心感や期待感を高めることができます。
・内定者懇親会(オンライン・オフライン)
・先輩社員との座談会
・配属予定部署との交流機会

2. 内定者専用のコミュニケーションツールを活用する
LINEグループやSlack、チャットワークなどを活用し、内定者と気軽に連絡を取り合える環境を整えるのも有効です。

3. 定期的なフォローメールを送る
「最近どうですか?」といったカジュアルな内容でもOKです。形式的ではない、人と人とのつながりを意識したメッセージを心がけましょう。

4. 家族向け資料や説明会の実施
特に新卒の場合、保護者の理解は非常に重要です。会社の理念や制度、将来のキャリアについて説明する機会を設けましょう。

5. フォロー担当者を決める
誰が、どのように、どの頻度でフォローするのかをあらかじめルール化しておくと、対応にバラつきが出にくくなります。

どんなに対策をしても、辞退をゼロにすることは難しいものです。
だからこそ、辞退が起こったときには、しっかり振り返って次に活かすことが重要です。

チェックポイント
・辞退のタイミング(通知直後/承諾後/入社直前)
・辞退理由(他社の条件/不安/連絡不足 など)
・どのようなフォローを行っていたか?
・他社との差別化はできていたか?

振り返りを通じて、自社の課題や改善点を見つけることができます。

入社の意思決定を支える“信頼関係”を大切に
内定辞退の背景には、情報不足や不安、気持ちの変化など、さまざまな要因が存在します。
その多くは、「もう少し丁寧に関わっていれば防げたかもしれない」ケースです。
辞退を防ぐために最も大切なのは、応募者との信頼関係をしっかり築くこと
「あなたを本当に必要としている」という想いが伝われば、自然と辞退は減っていきます。
採用活動は、一度きりの出会いではなく、長く一緒に働く仲間を迎えるための大切なプロセスです。
その一歩一歩を、丁寧に積み重ねていきましょう。きっと、応募者の方へその姿勢は伝わるはずです。