
新卒採用・中途採用を問わず、求人情報をナビサイトに掲載することは、母集団形成の大きな第一歩です。
しかし、いざ掲載しても「思ったほど応募が来ない」「閲覧数はあるけどエントリーにつながらない」とお悩みの企業も多いのではないでしょうか。
ナビサイトは“出せば終わり”ではありません。
掲載後の運用・改善こそが、採用成果を左右するカギになります。
本記事では、掲載後に実践できる効果改善施策を解説していきます。
ナビサイト掲載の「落とし穴」──掲載しただけで満足していませんか?
ナビサイトに求人を出した時点で安心してしまい、その後のアクションが止まってしまう。
これは多くの企業で見られる“あるある”です。
ナビサイトは、ただ載せただけで応募が集まる仕組みではありません。
競合他社も同じフィールドで戦っているため、「どのように伝えるか」「どんな工夫を加えるか」で大きく差がつきます。
応募データを分析して「原因」を特定する
まず行うべきは、現在の求人がどのように見られ、どう行動に結びついているかの“見える化”です。
ナビサイトの管理画面を活用し、以下のデータを確認しましょう。
・求人ページの閲覧数(PV)
・スカウトメールの開封率・クリック率
・業界、職種別の平均値との比較
例えば、閲覧数が多いのに応募が少ない場合は、求人内容に魅力が伝わっていないのかもしれません。
一方、閲覧数そのものが少ない場合は、タイトルや検索キーワードが適切でない可能性も。
まずは数字から原因を洗い出し、それに合わせた改善を行うことが重要です。
求人情報をアップデートしよう
求人情報は一度作って終わりではなく、常に求職者のニーズや動向に合わせて更新していく必要があります。
仕事内容やキャッチコピーに具体性があるか?
「やりがいのある仕事」や「アットホームな社風」といった表現は、どの企業も使いがちで、差別化が難しくなります。
・「〇〇のプロジェクトに新卒1年目から参加」
・「20代の若手社員が7割、平均年齢29歳」
といったように、具体的な数字や事例を含めた表現が効果的です。
学生のフリーワード検索ランキングを参考にしよう
ナビサイトを運営している企業が定期的に公開している「学生が企業検索に使っているフリーワードランキング」は、
今の学生がどんな価値観や興味を持っているかを把握できる貴重なヒントです。
単にキーワードを並べるのではなく、その言葉に対応する具体的な制度や実績を盛り込むことが信頼性を高めるポイントです。 。
例)
NG:「働きやすい環境です」
OK:「在宅勤務制度あり/年間有給取得日数平均12日
このように、求職者の検索行動を参考に、より“探されやすく・伝わりやすい”求人へとアップデートしましょう。
求人タイトルや見出しも改善ポイント
求人一覧に表示されるタイトルや職種名は、求職者の目に留まる最初のフックです。
「一般事務」だけでなく、「未経験OK|土日休みの一般事務(残業少なめ)」のように、具体性+メリット提示のある表現にすることで、クリック率が向上します。
逆アプローチ機能を効果的に活用する
基本的には学生からのエントリーを待つナビサイトでも、企業側からの“能動的なアプローチ”が可能な機能がついている場合があります。
サイトの機能を把握し、最大限活用していくことが大切です。
応募者対応のスピードを見直す
ナビサイトから応募があったにもかかわらず、連絡が1日、2日と遅れてしまうと、応募者の関心は一気に低下します。
他社と比較される中で、スピーディーな対応は“企業の本気度”を伝える重要な要素です。
効率化の方法としては、
・面接日程調整ツールの導入
・応募受付の一部を採用代行に依頼
・テンプレートの活用による初動スピード向上
といった選択肢があります。
特に応募者が多い時期やリソースが限られている場合、外部パートナーと連携して“取りこぼし”を防ぐ仕組みをつくりましょう。
応募者・辞退者からのフィードバックを活かす
採用の改善には、実際に応募してくれた方や、残念ながら辞退された方の“生の声”が大変貴重です。
・「どうしてこの求人に応募したのか?」
・「辞退を決めた理由は何か?」
・「ナビサイト上の情報と面接でギャップはあったか?」
こういったフィードバックは、求人原稿や採用プロセスの改善に直結します。
Googleフォームなどのツールを使って簡単なアンケートを実施し、データとして蓄積していく仕組みを取り入れるのもおすすめです。
採用代行を活用して運用を最適化
「掲載後の改善までは手が回らない」「データの分析やスカウトの運用が属人化している」といった課題を抱える企業には、採用代行の活用も有効です。
採用代行では、
・応募者対応(メール・電話)
・スカウト配信と効果検証
・求人原稿のブラッシュアップ
・母集団形成の戦略提案
など、掲載後の運用支援も柔軟に対応してくれます。
人事担当者が戦略や面接などの“本来の役割”に専念するためのパートナーとして、近年ますます注目されています。
ナビ掲載は「スタートライン」──改善と工夫が成果を左右する
ナビサイトへの掲載は、採用活動の入り口であり、そこからどれだけ“運用”を工夫できるかが採用成功の鍵になります。
求人情報の定期的な更新、学生の検索傾向を意識したキーワードの活用、そしてスピード感ある対応。これらをバランス良く行うことで、「見てもらえる求人」「選ばれる企業」へと進化させることができます。
“掲載して終わり”ではなく、“掲載後が勝負”。この視点を持って、採用活動を一歩先へ進めていきましょう。