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【歩留まりを把握して効果的な採用を!】各採用フェーズの改善ポイント解説  

【歩留まりを把握して効果的な採用を!】各採用フェーズの改善ポイント解説  

新卒採用を担当していると、一度は「思ったより応募者が少ない」「面接まで進んだ学生がいなかった」「内定辞退が多くて困っている」といった課題に直面されたことがあるのではないでしょうか。
こうした課題の背景には、「歩留まり」の管理が不十分であることが多くあります。
採用のプロセスごとに、どれだけの学生が次のステップに進んでいるのか。その数字が“見える化”されていないと、改善策も見つかりません。
この記事では、新卒採用の歩留まりをフェーズごとに可視化する方法と、実際に取り組める改善ポイントをご紹介します。

まずは「歩留まり」とは何か、簡単におさらいしておきましょう。

歩留まりとは、ある採用プロセスから次のプロセスに進んだ候補者の割合を示す指標です。たとえば、エントリー学生のうち何割が説明会に参加してくれたか、説明会参加者のうち何割が選考に予約してくれたのか、といった具合に各段階で計測します。 

これを可視化することで、採用活動のどこに課題があるのかを客観的に把握でき、的確な打ち手を考えるベースになります。 

以下は、一般的な新卒採用の流れにおける主要フェーズです。
各フェーズで注視するべきポイントも紹介します。 

① 母集団形成 → エントリー

・採用HPや求人広告、スカウト文面の訴求力 
・合同説明会や学校訪問からの誘導力

② エントリー → 説明会参加 

・エントリー後のスピード感のある対応 
・説明会参加方法の明確化 

③ 説明会参加 → 一次面接参加 

・説明会参加後のフォロー 
・学生のモチベーション維持 

④ 一次面接→最終面接

・選考内容の適切さ(設問内容・選考基準) 
・面接官の雰囲気や学生への対応

⑤ 内定出し → 内定承諾

・内定者フォローの質 
・企業理解・志望度の醸成

歩留まり率を正確に把握するためには、「定期的に数値を記録し、推移を追うこと」と、「他社や過去の自社実績と比較すること」がポイントになります。 

1. エクセルや採用管理ツールの活用 

最近では、採用管理システム(ATS)を使えば、フェーズごとの歩留まり率を自動で出力できるものもあります。
リソースが限られている場合は、エクセルなどで簡単に一覧表を作って管理してもOKです。 

2. 他社平均や業界水準と比べる 

例えば、「説明会参加からのエントリー率が30%」という数値があっても、それが高いのか低いのかは判断しづらいものです。
可能であれば、大手ナビサイトの調査レポートや採用支援会社が独自に持つデータなどを参考に、「自社の立ち位置」を把握しましょう。 

ここからは、各フェーズで歩留まり率を高めるための実践的な改善ポイントをお伝えします。 

① 母集団形成 → エントリー

掲載文面やスカウト文面に「学生目線」の訴求ポイントを入れる 
・SNSや採用オウンドメディアで、企業の雰囲気を定期的に発信 
・各利用媒体の機能を最大限活用する 

② エントリー → 説明会参加 

・予約ツールで学生側から日程を選べるようにする 
・エントリー後に説明会誘致のメッセージを配信 
・説明会に参加することでどんな情報が得られるのかを明示 

③ 説明会参加 → 一次面接参加 

・説明会での「社員登壇」や「体験談」を活用し、リアルな魅力を伝える
・スムーズな選考への案内で学生の温度感を保つ

④ 一次面接→最終面接

・学生の応募動機が弱いなら、エントリー前に企業理解の場を増やす
評価の基準を可視化し、主観的な判断を減らす 
・面接官トレーニングを行い、学生にとって安心できる場にする 

⑤ 内定出し → 内定承諾

・面接や内定後フォローで「この会社で働く意味」を丁寧に伝える 
・内定者向けイベントや1on1を活用し、志望度を育てる 
・他社選考状況を早めに把握し、適切なタイミングで内定を出す 

歩留まり率を把握・管理し続けるのは、実際のところなかなか大変な作業です。 
とくに人事の人数が限られていたり、他の業務と兼任していたりする場合はなおさらです。 

そうしたときに検討したいのが、採用代行(RPO)の活用です。 

採用代行では、応募者対応やスカウト業務、歩留まりの集計やレポート作成などを一括で任せることができ、人事の負担を大きく軽減してくれます。 

「歩留まり率をもっと正確に見たいけど、そこまで手が回らない…」という場合には、外部の力を借りることもひとつの選択肢です。 

新卒採用の成功には、“感覚”ではなく“数字”に基づいた改善が欠かせません。 
歩留まり率を各フェーズで可視化することで、「どこに課題があるのか」「どこを伸ばせばよいのか」が見えてきます。ぜひ、貴社の採用活動に合わせて、定期的なデータチェックと改善を進めてみてください。