
2026年卒向け就職活動が本格始動し、各社の採用活動もいよいよ佳境へと向かう時期となりました。
今の学生がどんな行動を取っているのか、企業の採用広報がどこまで届いているのかを確認し、適切なアプローチをしていくことが重要となります。
本記事では、2025年3月1日に本サイトをオープンしたマイナビ2026について、その初動を解説していきます。
マイナビ初速レポートとは?
「初速レポート」とは、マイナビ本サイトオープン直後の学生の行動データを集計した資料です。
この期間は、学生の就活がいよいよ本格化する“スタートダッシュ”のタイミング。企業側にとっては、母集団形成に向けた最初の手ごたえを確認できる貴重な指標でもあります。
閲覧数やエントリー数だけでなく、「職種情報の閲覧動向」や「説明会予約の傾向」など、行動ベースで学生の関心や志向の変化を把握することができます。
データで見る2026卒の学生動向
今年の初動では、学生の動きにいくつかの大きな変化が見られました。
数値データをもとに、注目ポイントを整理してみましょう。
エントリー数、セミナー予約数ともに減少傾向
まず注目すべきは、全体のエントリー数が前年よりも約10pt減少している点です(25卒比89.6%)。また、説明会・セミナー予約数も前年を下回る結果になっています(25卒比80%)。
これは「学生の動きが鈍くなっている」というよりも、早期選考やインターンで動いた学生がすでに志望を絞っていることや、エントリーに慎重な傾向が強まっていると考えられます。
「まずはプレ期間で企業と接点を持ち、ナビ解禁後は絞って動く」
――そんなメリハリ型の就活スタイルが、ますます一般的になりつつあるといえるでしょう。
マイナビサイト運用の見直しポイント
エントリーや説明会予約数の減少がみられる中、サイトの構成やエントリーまでの導線の設計は非常に重要なポイントです。
以下では、効果改善に向けた施策をいくつか紹介していきます。
ポイント①:必須項目でない情報まで登録
- 採用実績校の登録:登録した学校の学生に対するバナーで発見率向上
- 『企業の特徴』の設定:TOPページの導線強化
- 職種限定募集の設定:限定募集の特集バナーで発見率向上
ポイント②:応募歓迎付与・公開回答機能の活用
- 応募歓迎付与:自社を検討リスト登録している学生に対してエントリー促進
- 公開回答機能:テーマに沿った回答をすることで、TOPページの導線強化
ポイント③:説明会は「開催数」「日程の選択肢」で差がつく
予約数が減っている中でも、柔軟な開催日程やこまめな情報更新を行っている企業は予約数を伸ばしています。
- お昼時や夕方など、授業の時間を避けた日程を設定
- 2週間~1か月先の日程まで公開、細やかな更新
- 参加可能な日程が無い場合の、「調整用」の枠を用意
初動データを活かす「運用と分析」の実践ポイント
せっかくナビサイトを整えても、その後の“運用と分析”がなければ改善に結びつきません。
マイナビのレポートでも、「週次のモニタリング」や「導線の定期確認」の重要性が強調されています。
アクセス・エントリー数の週次モニタリング
- サイト全体の閲覧数
- 各コンテンツページのPV
- エントリー率の推移
これらを定期的に確認する習慣を持つことで、小さな変化にも気づきやすくなります。
値の落ち込み箇所は「導線の見直し」で改善
「閲覧はされているが、エントリーが少ない」場合は、募集要項や説明会についての内容に課題がある可能性があります。
職種への魅力付け、参加してみたいと思われるような説明会の紹介を心掛けましょう。
採用活動は、最初の準備や原稿の準備も大切ですが、そこからいかに改善を重ねていけるかが問われます。ぜひ今回の記事を参考に、自社のナビページ運用・コンテンツ内容・分析体制を見直すきっかけにしていただければ幸いです。