「求人広告を出してもなかなか応募が来ない」「採用にコストをかけられない」
「採用担当者が産休に入ることが決まり、引き継ぎもないまま採用活動を続けなければならない。」私たちが支援したケースの中でも、こうした状況に直面する企業は少なくありません。今回は、建設業界で施工管理職を採用していた企業への支援事例をご紹介します。業務を分解し、外部活用を組み合わせ、フローを標準化することで、担当者不在でも採用が止まらない仕組みを作った実例です。
ご相談をいただいた時点で、その企業はまさにこの状況にありました。施工管理職という採用難易度の高いポジションを抱えながら、採用実務を担う人間がいなくなる。残ったメンバーに採用の経験はなく、どこから手をつければいいかもわからない。引き継ぎの時間もなかった。
私たちはそこから一緒に採用活動の立て直しを進めました。業務を整理し、外部サポートを導入し、フローを標準化することで、担当者不在の期間も採用を動かし続けることができました。最終的に目標人数も確保できています。
はじめに
採用担当者が産休に入ることが決まり、引き継ぎもないまま採用活動を続けなければならない。私たちが支援したケースの中でも、こうした状況に直面する企業は少なくありません。今回は、建設業界で施工管理職を採用していた企業への支援事例をご紹介します。業務を分解し、外部活用を組み合わせ、フローを標準化することで、担当者不在でも採用が止まらない仕組みを作った実例です。
ご相談をいただいた時点で、その企業はまさにこの状況にありました。施工管理職という採用難易度の高いポジションを抱えながら、採用実務を担う人間がいなくなる。残ったメンバーに採用の経験はなく、どこから手をつければいいかもわからない。引き継ぎの時間もなかった。
私たちはそこから一緒に採用活動の立て直しを進めました。業務を整理し、外部サポートを導入し、フローを標準化することで、担当者不在の期間も採用を動かし続けることができました。最終的に目標人数も確保できています。
建設業界の採用が難しい理由
支援を始める前に、建設業界の採用環境についてお伝えしておきます。施工管理職の採用は、他職種と比べても難易度が高いカテゴリです。
資格や実務経験が求められることが多く、求職者の母数そのものが限られています。ナビサイトに掲載して応募を待つだけでは母集団が集まりにくく、スカウトや積極的なアプローチが欠かせません。就職活動をする学生のあいだでは建設・土木系のイメージが変わりつつあるとはいえ、関心を持ってもらうまでのハードルがまだ高い業種でもあります。
同じ人材を狙う競合他社も増えています。ダイレクトリクルーティングやスカウトサービスを活用して積極的にアプローチする企業が増えた結果、スカウトを送っても承認率が伸び悩むケースが出ています。どのタイミングでどの学生にアプローチするか、文面の質をどう保つか、といった細かな運用の精度が問われます。
私たちが建設業界の採用を支援してきた経験から言うと、スカウト配信の「量」だけでなく「タイミングと文面の精度」が結果を大きく左右します。これは1名体制の担当者が片手間でやろうとすると、どうしても後回しになる業務です。
加えて、施工管理職は採用が止まると現場の工程や人員配置に直接影響します。「少し遅れてもいい」では済まないのが、この職種の採用のシビアなところです。だからこそ、担当者が不在でも採用を動かし続ける仕組みを持てるかどうかが、事業継続の観点でも重要になります。
この企業が抱えていた3つの課題
1. 採用担当者の産休取得による業務の空白
産休に入る担当者は、採用実務のほぼすべてを一人で担っていました。応募者への連絡対応、媒体の管理、スカウト配信、面接の日程調整——これらが止まると、採用活動はすぐに機能しなくなります。残ったメンバーに任せようにも、採用の知識も経験もない。初めてお話を聞いたとき、「どこから手をつければいいかわからない」という言葉が印象的でした。
2. 引き継ぎがほとんど行われていなかったこと
応募者の管理状況、各媒体のログイン情報、選考のフロー、候補者とのやりとりの経緯、こういった情報が整理されないまま担当者が離脱してしまうと、残されたメンバーは何も動けません。採用業務が特定の担当者の頭の中に集中している「属人化」の問題は、普段は見えにくいものです。その人が不在になって初めて、構造的な問題が表面化します。今回もまさにそのケースでした。
3. もともとのリソース不足
採用担当が1名体制であったことに加え、その担当者は他の人事業務とも兼務していました。産休前から、採用業務に割けるリソースはギリギリの状態だったのです。
今回の問題は、産休という出来事によって起きたというより、1名体制という構造が持っていたリスクが顕在化したものでした。担当者の休暇・退職・産休といった変化が起きたときに備える余力が、もともと組織の中になかった。そこが根本的な課題でした。
私たちが進めた三つの施策
施策1 業務の分解と整理
最初に着手したのは、採用業務の「見える化」でした。採用活動の全プロセスを洗い出し、「誰が」「何を」「いつまでに」行うかを整理していきました。これまで一人の担当者の頭の中にしかなかった情報と手順を、誰もが確認できる形にしていく作業です。
業務を分解することで、「どこに工数がかかっているか」「どこがボトルネックか」も見えてきます。今回の整理を通じて、スカウト配信と応募者への初動対応が最も工数のかかる業務であることが明確になりました。そこを外部で担う方針が固まったのも、この整理があったからです。
施策2 採用代行を活用した外部サポートの導入
業務が整理できたところで、採用実務の一部を私たちのチームで担うことにしました。具体的には以下のようなサポートを行いました:
- ナビサイトや採用管理システムの管理・更新
- 応募者へのメール・電話対応
- スカウトメールの配信(ターゲット設定・文面作成・配信まで一貫して対応)
- 説明会・面接の予約管理とリマインド
- 選考結果の通知対応
- 定例ミーティングでの進捗共有と改善提案
これらはいずれも、対応の速さや丁寧さが応募者の印象と歩留まりに直結する業務です。企業の担当者が不在でも、私たちが初動対応を担うことで、候補者に「この会社は対応が遅い」という印象を与えずに選考を進めることができました。
私たちのサービスの特徴の一つは、業務を外注(再委託)せず、すべてを自社内で完結させている点です。同じフロアで営業担当とRPO担当が連携して動いているため、急ぎの対応や細かいニュアンスの共有がスムーズです。今回の支援では、貴社専用のサポートチームを組み、営業担当・アシスタント・RPOディレクター・RPOアシスタントという役割分担で動きました。
施策3 採用フローの標準化
施策1・2を進めながら、採用フローの標準化にも同時に取り組みました。「このタイミングでこの文面を送る」「このステータスの応募者にはこう対応する」といったルールを明文化し、対応のばらつきをなくしていきました。
標準化されたフローがあれば、担当者が変わっても対応品質が維持されます。今回のケースでは、産休対応という短期的な課題を解決するだけでなく、次の担当者に引き継ぐ際にもスムーズに動けるよう、「採用活動が仕組みで回る状態」を作ることを一つの目標として進めました。
得られた成果
成果1 採用活動を止めることなく継続できた
担当者が不在の状況でも、応募者への対応やスカウト配信を継続し、母集団を安定的に確保できました。採用が止まれば現場に人手が届かない——そのリスクを回避できたことは、この企業にとって事業運営の観点でも大きな意味がありました。
私たちが初動対応を速やかに行えたことで、候補者に対して「丁寧に対応してくれる会社」という印象を保ちながら選考を進めることができました。スカウトを送った後の承認率・返信率を定期的に確認し、文面の改善や配信ターゲットの見直しも随時行いながら進めました。
成果2 採用目標人数を確保できた
採用活動を継続した結果、当初設定していた採用目標人数を達成できました。「担当者がいない期間は採用数が落ちてもやむを得ない」と半ばあきらめていた担当者の方からも、「予定通り進んでよかった」という言葉をいただきました。
外部サポートを適切に活用することで、自社リソースが制約されている状況でも採用の成果を出せるこのケースはその一例として、私たちの支援現場でもよく参照するものになっています。
成果3 採用の属人化が解消され、仕組みが残った
副次的な成果として、採用活動のフローが整理・標準化されたことで属人化の問題が解消されました。産休から戻った担当者の業務再開もスムーズで、「この人でないと採用が回らない」という状態から脱却できました。
一時的な課題を乗り越えるために取り組んだことが、組織全体の採用力の底上げにもつながった形です。今後、担当者が変わった場合や繁忙期にリソースが不足した場合にも、同じ仕組みで対応できる土台が整いました。
採用は「人」ではなく「仕組み」で回すもの
支援を通じて改めて感じるのは、採用活動の「仕組み化」が持つ意味です。採用が特定の担当者の経験や記憶に依存している状態は、その人が不在になった瞬間に機能しなくなります。産休・育休・退職・異動——人事の現場では、こういった変化は避けられないものです。
採用代行の活用は、「工数を削減する」という目的だけで考えられがちですが、実際には「採用の仕組みを外部と一緒に設計・運用する」という意味合いのほうが大きいと、私たちは感じています。私たちが「第2の人事チーム」として入ることで、採用の仕組みが組織の中に根付いていくケースを多く見てきました。
仕組み化が進んだ組織では、採用活動のデータが蓄積されるようになります。どのフェーズで何名が離脱しているか、どの媒体からの応募者が採用に至りやすいか、スカウト承認率が高い時期はいつか?こういったデータが積み上がることで、翌年の採用をより精度高く設計できるようになります。「毎年ゼロから始める採用」から「前年の学びを活かせる採用」へ。この変化は、担当者が変わっても組織の採用力が落ちないことを意味します。
この課題はどの組織にも起きうる
今回の事例は、特別な状況ではありません。採用担当が1〜2名しかいない、兼務で採用を回している、急な欠員が出た——こういった状況は、規模を問わず多くの組織で起きています。
「そろそろ担当者が産休・育休を取る可能性がある」「今の体制ではピーク時に回らなくなりそうだ」という予兆を感じているうちにご相談いただくと、準備に余裕が持てます。課題が明確でない段階でのご相談も、もちろんお受けしています。
私たちが最初のヒアリングで必ずお聞きするのは、「今の採用活動の中で、最も手が回っていない部分はどこですか」という問いです。そこに答えてもらうだけで、現状の課題と優先順位が見えてきます。そこから一緒にサポートの形を設計していくのが、私たちのスタイルです。
採用代行を活用する際に確認したいこと
1. 採用支援に特化した実績があるか
採用業務は専門性が高く、現場感覚が欠かせません。創業以来、採用支援を主軸に事業を続けている会社は、それだけ知見が蓄積されています。中小・ベンチャーから大手まで幅広いクライアントを支援してきた実績があれば、企業の規模や状況に応じた対応が期待できます。
2. 伴走型の支援スタイルかどうか
パッケージが固定されており変更が難しい、リモートや外注中心で現場感がない——こういった会社は、状況が変わりやすい採用活動には向きにくいです。お客様の状況に合わせて提案・対応を変えられる柔軟性があるかどうかを、最初の相談のタイミングで見ておくとよいです。「この方法でうまくいかなければ、次の手を一緒に考える」という姿勢を持てているかどうかは、実際の相談の場で確認してみてください。
3. 担当者と直接連絡が取れるか
採用の現場では急ぎの対応が必要な場面がよくあります。担当営業・実務担当それぞれと直通で連絡が取れる体制があると、日常の連携がしやすいです。私たちの場合、貴社専用のチャットルームを立ち上げ、担当チーム全員とやりとりできる環境を整えています。
4. 業務を自社内で完結させているか
外注・再委託が行われている場合、情報伝達のラグが生じやすく、対応品質にばらつきが出ることがあります。採用代行のすべての業務を自社内で完結させているかどうかを確認しておきましょう。私たちは外部への再委託を行っておらず、すべて自社内で対応しています。
5. リピート率を確認する
翌年も同じ会社に依頼し続けるクライアントが多い会社は、継続的な成果と信頼が積み上がっているとみることができます。私たちのリピート率は9割を超えており、長年継続してお付き合いいただいているクライアントも多くいます。リピート率は、外から見える信頼の指標になります。
【まとめ】
今回の支援事例のポイントをまとめると、次のとおりです。
・採用担当の産休・引き継ぎなし・リソース不足という三つの課題が重なった
・業務の分解・外部サポートの導入・フローの標準化という三つの施策で対応した
・採用活動の継続・目標人数の確保・属人化の解消という三つの成果が得られた
採用は「人」ではなく「仕組み」で回すもの。私たちがこの事例を通じて改めて実感したことでもあります。
採用体制やリソースに課題を感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。
状況をヒアリングした上で、自社に合ったサポートの形を一緒に考えます。
採用担当者の方が「自分一人で全部やらなければ」という気持ちから、我々が伴奏させていただくことで、少し楽になっていただけるような関係性を目指しております。